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2026/01/19

コラム,写真のこと,展示会

卒業式ではなぜ袴?


学校の先生や大学・専門学校の学生など、卒業式に袴姿は人気です。

光栄写真館でも小学生から学校の先生まで、毎年レンタル衣裳のご利用をいただく方が多くいます。

昨今では、小学校の卒業式での袴姿が多くみられるようになり、様々なデザインの衣裳に身を包んだ卒業生が華やかな装いで、節目の晴れの日を迎えています。

卒業式=袴姿というイメージが定着し、3月には袴姿の学生さんを見かけるようになり、今や卒業シーズンの風物詩となっています。

 まずは、袴の種類や諸説ありますが歴史などに少し触れてみましょう。

 

◯袴の種類は大きく分けて2つ

  袴の種類は、大きく2つに分けられます。

 「馬乗り袴」

男性が一般的に身に付ける袴(男袴)です。元々、江戸時代の武士たちが馬に乗る際に履くことを想定して作られたもので、キュロットスカートのように股が割れています。この二股に割れた部分は“中仕切り”と呼ばれ、足をさばきやすいため、運動時に身体を動かしやすいメリットがあります。

現在でも、剣道や合気道など武道で使用されるのは、この馬乗り袴です。

「行燈袴(あんどんばかま)」

明治時代に、学習院女子部の前身である「華族女学校」の創設者・下田歌子という人物によって、女子学生のために女性用の新しい形である行燈袴が作られました。股が割れていないロングスカートのような形状をしています。

今では、この行燈袴は馬乗り袴に比べてトイレがしやすいという理由もあり、正式な場で着る袴としても男女ともに行燈袴に代わっているそうです。成人式の男性が着る羽織姿の袴も行燈袴です。

 

 ◯袴の歴史は想像以上に古かった!

  袴の歴史は、なんと古代にまでさかのぼり、正倉院にある最古の袴は、戦時中のモンペと同じような形をしているそうです。

女性が袴を履くようになったのは、飛鳥・奈良時代からのこと。元々は貴族の下着でしたが、やがて外出する衣裳へと変化します。

女子学生が袴を着るようになったのは、明治時代の中頃と言われています。平安時代に宮中の高貴な身分の女性が十二単として身に着けていたとされる袴は、学問の場にふさわしいきちんとした身なりの服装として受け入れられ「上流階級の子女が通う学校の制服」として導入されました。当時の学校は、現代と同じく椅子に座って授業を受けるスタイルで、着物姿では帯や裾が乱れやすい・動きづらいという問題点から、この時代では例外的に女子学生に馬乗り袴の着用を政府が認めました。つまり、女子学生が袴を着用し始めた頃の袴は、今とは形状の違う馬乗り袴だったのです。

しかし、馬乗り袴着用の期間は短く、着用が禁止された期間もあり、また江戸期の小袖姿(着物に似た衣服)に逆戻りしてしまいました。

明治と言えば文明開化の時代。政府は西洋文化を積極的に取り入れ、服装も洋装化が進みます。学校でも先生や生徒たちが少しずつ洋服を着るようになっていきましたが、値段が高い洋装は次第に少なくなり、再び着物姿に戻っていきました。しかし、着物では動きづらく学業に支障をきたす・・・

その後、下田歌子によって、女子学生のために女性用の新しい形である行燈袴(あんどんばかま)が作られ、これが次第に広まり、袴=女学生のイメージとして定着していきました。

  

◯女学生はファッションリーダー

 女学校で制服として採用された袴ですが、明治時代当時はまだ「高等女学校」への進学率は低く、今でこそ高校卒業、さらには専門学校・短大・大学などが選べるようになって進学する女生徒も多い時代になりましたが、当時の女学生というのはいわば特権階級でした。そんな彼女たちが華やかな袴を身にまとって高等女学校に通う姿は、多くの女子たちの憧れ・カリスマ的存在だったようです。

 彼女たちは、袴姿で颯爽と歩き、自転車に乗ったりテニスをしたりと、以前の着物姿でしっとりとしていたイメージとは違い、活動的で生き生きとした新しい時代を生きる女性の象徴となりました。雑誌のグラビアに描かれたり、新聞小説のヒロインになったりと、社会的に注目を集める存在でもありました。

西洋への憧れを抱き、ファッションに敏感な女学生たちは、袴にブーツを合わせ、髪に大きなリボンをつけたスタイルを大流行させます。その後も様々なオシャレを楽しんでいたようですよ。

いつの時代も、女性がオシャレを楽しむ気持ちは変わらないものなんですね。

 

 

◯卒業式に袴を着るようになったきっかけは映画?!

  女学生が袴を着る流れは、昭和の初期まで続きました。しかし、戦争が終わり、高度経済成長期に入った日本では、次第に洋装が増え始め、制服もセーラー服やジャンパースカートへと切り替わっていき、学生が袴を着るという文化はなくなっていきました。人々の生活も少しずつ豊かになり、大学へ通う女子も増えてきましたが、卒業式に袴を着るという風習はありませんでした。

 では、どうして卒業式に袴を着るようになったのでしょう。

それは、1987年に当時トップアイドルだった南野陽子さんが主演した「はいからさんが通る」という人気漫画が実写化された映画がきっかけになったようです。映画や歌番組でのアイドルの袴姿を見て影響を受けた当時の大学生たちが、卒業式に袴・ブーツを着用しだし、全国に波及したと言われています。

 大学生だけでなく、小学校でも卒業式の袴着用率が年々増加していますが、こちらは2016年に広瀬すずさん主演で公開された実写映画「ちはやふる」が大きく影響しているようです。公開翌年の小学校の卒業式では例年の2倍以上の袴着用率となり急増したようですよ。

 大学生も小学生も、袴ブームの火付け役は人気漫画・実写映画がきっかけでした。今や日本の代表的な文化となった漫画やアニメ、あるいはドラマや映画などの影響力はとても大きく、そこから若い世代の発信により流行が作られています。着物や袴のデザインも色とりどりに増え、これからも卒業式=袴姿という流れは続いていくでしょう。

  

◯卒業式の袴に合わせる着物に決まりはあるの?

  一般的に、卒業式の袴に合わせる着物として、これじゃないといけない!という決まりはありません。主な袴スタイルは次に紹介する2つですが、訪問着・小紋・色無地・附下など、留袖以外はほとんど合わせてOKです。ただし、卒業式という式典にふさわしい色や柄などを考慮した着物であることが望ましいですから、TPOに合った形での準備ができるといいですね。

 【振袖+袴スタイル】

デザインにもよりますが、振袖は袖丈が長いので、その分、柄が見える面積が多く華やかな印象になります。また、未婚女性の第一礼装である振袖を合わせることは、卒業式という式典の場にふさわしい装いとなります。

成人式の時に買った振袖があったり、お母様やご親せきが振袖を持っていたりする場合は、その振袖を活用し、袴に必要なものだけレンタルをされて組み合わせるといいでしょう。

 ただ、注意点としてもいくつか・・・

◯振袖としてメインとなる上前身ごろの柄は袴で隠れてしまい、胸元や袖の部分の柄しか見えなくなってしまいますから、デザインによっては振袖のような華やかな印象が薄れてしまうかもしれません。

◯袖丈が長い分、階段の上り下りや椅子に座る時など、袖を引きずったり踏んでしまったりして汚してしまわないよう立ち振る舞いに注意が必要です。

◯長い袖丈は、着姿にも影響してきます。身長が低めな方はバランスが取りづらいかもしれません。

◯振袖はそれ1枚で着ることが前提のため、袴と合わせるには身丈がかなり長めです。そのため、着付けの際におはしょりの始末など綺麗にしてもらう必要がありますから、着付けの技術や経験のある方に対応してもらうのがいいでしょう。


 

【二尺袖+袴スタイル】

二尺袖は小振袖ともいわれ、振袖と比べて袖丈がやや短い着物です。その名の通り袖丈が76㎝前後(=二尺)であることから二尺袖と呼ばれています。袖丈が短い分、可愛らしく若々しい印象になり、軽やかな雰囲気で動きやすいことも特徴です。袴を着用することを想定して作られているので、袴で隠れない部分に柄があってオシャレにデザインされている着物です。

レンタル衣裳として取り扱いをしている袴用の着物は、この二尺袖が主流です。光栄写真館でも色・柄・デザインともに豊富な二尺袖を数多く取り揃えています。



◯卒業記念写真は光栄写真館で


 「卒業」は、人生の節目の時。やはりしっかりお写真で残しておきたいですね。

特に袴姿は、卒業式以外で着る機会がない装いです。スマホで撮影もいいですが、携帯写真だけではもったいない。迷いながら、楽しみながら選んだお好みの卒業衣裳を着て、せっかくですから卒業証書を手に写真スタジオで一生もののキレイな記念写真を残しませんか。家族写真もおススメです。

秦野市の光栄写真館は、衣裳レンタル・ヘアセット・着付までプロの手によってトータルサポート。大切な思い出を一生の宝物になるよう心を込めてカタチ(写真)にします。安心してお任せください。 

卒業式にはスーツや制服で出席。でも、袴姿の思い出を写真で残したいという方には、卒業記念撮影プラン(¥30,800~)もご用意しています。撮影時のみの衣裳利用となりますので外出はできませんが、お好きな衣裳をお選びください。どのお着物や袴をご利用いただいても一律料金。加えてヘアセット(女性のみ)着付、撮影までが含まれたお得なプランです。お気軽にお問い合わせください。


詳しくはこちら→https://koei-st.co.jp/menu_detail?actual_object_id=14

衣裳見学・撮影は【完全予約制】となっております。

ご予約・お問い合わせ先 ☎0463-81-5822(毎週火・水曜定休)


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